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「鍼灸治療の流派、パート19」大阪市、西区、阿波座

2019、11、13

線路の上で僕は呻いていた。

息ができない。

それでも電車が来る前に何とかしてホームにあがらなければと思考は動いている。

立ち上がるとホームは目の高さ。

渾身の力を込めて片足をホームに上げると、若い男性が腰のベルトを持って引き上げ

てくれる。

もう一人の男性が軽やかに線路に飛び降りて白杖を拾ってくれている。

僕は汚いホームの上に四つん這いになって、荒く息をつき呻く。

一人の子供が横に来て、覗き込みながら僕の荒い呼吸の真似をしている。

どうしてこんなに苦しいんだろう、と思考のどこかで考える。

おそらく肋骨が何本か折れているのだろうが、15年前に線路に落ちて肋骨を二本

折った時にはこんな苦しさはなかった。

ことによったら折れた肋骨が肺にでも刺さったか。

そうこうしていると駅員が数人やって来て、僕を抱えてベンチに座らせる。

あれこれ質問してくるが、意識が朦朧として答えられない。

やがて救急隊員が現れたのでタンカーで運んでくれるのか、と思いきや徒歩で階段を

上がらせされ、救急車まで。

こいつら鬼か、と思ったのを覚えている。

救急病院に着いたが、もちろん肋骨の骨折はどうしようもない。

レントゲンを撮って、サポーターベルトとロキソニンを渡されて家に帰った。

そこから約四週間、微動だに出来ない痛みとの闘いである。

ベッドから起き上がり、トイレに行くにも呻きながら汗だくになって15分掛かって

便器まで。

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